施設見学、ショールーム見学、慰労を兼ねて一路岐阜県へ。目指すは飛騨高山。名古屋にて関東からお越しの先生と合流し北を目指す。
瞑想の森:伊東豊雄
偶然訪れた日が友引でお休みとのこと、早朝だったこともあってゆっくり大自然の中で見学をさせて頂く。山の尾根線に呼応するような不思議な屋根の形状。おそらく薄くて水平の屋根がかけられていると雰囲気は全然異質なものになっていただろう。手前の水面には水鳥が集い、このような自然の営みの中に成立する建築を、人の生涯を閉じる場所としてあるのはすばらしい。冷たい空気が一気に脳天に突き抜けるような感覚。しばらく無言で立ち尽くす。
みんなの森 岐阜メディアコスモス:伊東豊雄
新建築を見ていた際にはそんなに気にならなかったがこれは本当に圧巻。デザインもプログラムもかなり崇高なレベルである。サインや家具は当然の如く、これらにブレが無く建築と呼応しているのがすばらしい。文字通り、こんな図書館が地元に欲しいと思った次第。個人的にいろいろと図書館建築も見てきたがこれが一番いい。本を読んでいる人、緩やかなカーブのテーブルで仕切られた執務スペースで仕事をする管理者、スタバのコーヒー、ローソン、どんべいを持ち歩いて好きなところで食べる高校生、受験勉強に励む学生、優雅な椅子に腰掛け映画を見る少女、図書館建築や公共建築の概念を覆されるような思い。
そもそも公共建築にしか成し得ない運命は大きい。民間にはできないことが多いのだ。そこで生み出す建築が崇高で無ければならない。その善し悪しが、その地域の住民の知識レベルを現し、政治家の真っ当な思考を垣間見ることができる。岐阜で正にそれを思った。大袈裟ではあるが、地方にできるこの手のメディアセンターや図書館は伊東さんにお願いするべきだと言っても過言ではない。これらを作ることで地元のゼネコンも頭を悩ますではあろうが施工技術の鍛錬になる。ギャラリーで開催されていた熊谷守一展もすばらしかった。
和歌山市も図書館をつくるそうだ。このような施設になることを切に願う。
高山にて木工家具のショールーム巡り。雪深い山間を行く。
高山駅:内藤廣
駅により分断される町を繋ぐすごくいい事例。景色を見せ勝ちなブリッジに地元のお祭りに則した展示が並べられている。
総走行距離890km。ノーマルタイヤとチェーンを積んでの長距離ドライブ。雪国でもFjクルーザーの実力は凄まじく、安全に、快適に旅をできました。
たまには出かけることも大切です。